薄毛・抜け毛対策のための育毛・発毛の基礎知識

育毛薄毛

はじめに

 薄毛・抜け毛対策として、育毛・発毛をしたいと考える人は多いのではないでしょうか?しかし、間違った知識に基づいてヘアケアを行ってしまうと、むしろ髪を弱くしてしまい、薄毛・抜け毛といった症状を進行させてしまう可能性があります。そのため、薄毛・抜け毛対策のための育毛・発毛の基礎知識を知っておくことは重要です。そこで、この記事では、薄毛・抜け毛対策のための育毛・発毛について解説していきます。

育毛・発毛の基礎知識

 育毛・発毛という言葉は、一体何を意味しているのでしょうか?髪を育てたり、髪を生えさせたりするためには、どうすれば髪が生え、成長するのか、そのメカニズムを知っておく必要があります。以下では、育毛・発毛の基礎知識として是非とも知っておきたいことについてわかりやすく解説していきましょう。

育毛・発毛と増毛は違う?

 人間の毛髪には、生えてから抜けるまでのヘアサイクルと呼ばれる周期が存在します。ヘアサイクルは、成長期(2〰6年)・移行期(2週間)・休止期(3〰4ヶ月)の3つの周期から成り立っています。男性型脱毛症(AGA)のような脱毛症は、このヘアサイクルと呼ばれる周期が乱れることによって生じるものです。

ヘアサイクルを正常化して、毛髪が健康的に成長するようにすることが「発毛・育毛」と呼ばれるプロセスになります。つまり、ヘアサイクルに注目し、髪や頭皮環境をサポートするのが育毛ということになります。発毛とは、自分の髪が生えてくることを意味する言葉ですが、厳密には抜け落ちた髪が再び生えてくることを言います。一方、育毛とは、現在存在している毛髪の成長を助けて、太く長い毛髪に育てるプロセスを言います。

発毛と育毛は異なるプロセスであると捉えることもできますが、毛髪が生えてくる医学的なメカニズムという面からみると同一の現象です。すなわち、毛髪は毛母細胞が分裂することによって生え、成長することになります。

毛髪が成長するスピードは、平均で1日に約0.35ミリメートルと言われており、1ヶ月で約1cm、1年で12cmほど成長すると考えられています。ただし、毛髪が成長するスピードには個人差があり、健康状態・生活習慣・年齢によっても変化します。

 育毛・発毛とは異なり、増毛とは、自分の毛髪に人工の毛髪を結びつけたり、特殊なシートを使って人工の毛髪を地肌に貼り付けることを言います。育毛・発毛のように、自分の毛髪を生かすのとは異なり、人工の毛髪を使うという違いがあります。

発毛・育毛を促進するためには?

 髪の成長には、毛根に存在する毛球部の毛乳頭細胞と毛母細胞の働きが大きく関わっています。ヘアサイクルのうち、成長期には毛乳頭細胞が毛母細胞の分裂が活発になるように司令を出し、毛母細胞がタンパク質を合成することによって毛髪が生み出されます。逆に、髪が抜ける休止期には、毛乳頭細胞は毛母細胞の活動を抑制する司令を出すことで、毛母細胞がタンパク質を合成しないようにします。

 そのため、毛髪の成長にはこの毛乳頭細胞の働きが大きく関わっていることがわかります。したがって、発毛・育毛を促進するためには、髪の成長に影響を与える毛根部をケアすることが重要です。だからこそ、発毛や育毛を促すために、毛根部を意識した頭皮ケアである「スカルプ(頭皮)ケア」が重要だとされています。髪や頭皮をキレイにしておくことは重要ですが、1日に何度もシャンプーやリンスを使って頭皮ケアをすることは逆効果です。なぜなら、市販されているようなシャンプーやリンスは、髪や頭皮を守る役割をしている皮脂を落としすぎてしまうからです。

発毛・育毛を促進するための頭皮ケアの目的は、皮脂のすべてを取り除くことではありません。皮脂は適度に残しつつ、頭皮を清潔に保つことが重要です。そのためには、まずは自分の頭皮・毛根の状態を知っておくことが大切です。

おわりに

 薄毛・抜け毛対策のためには、正しい知識を身につけて育毛・発毛を促進していく必要があります。そのためには、毛髪が成長するメカニズムについてきちんと理解しておくことが大切です。毛髪の成長のためには、毛乳頭細胞が非常に重要な役割を担っています。毛乳頭細胞は毛母細胞に働きかけることで髪の成長を促進したり、抑制したりする役割を担っているのです。したがって、毛乳頭細胞が適切に機能する環境を作ることが大切となります。

 

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