脱毛症にはどんな種類があるの?脱毛症の種類を紹介します!

AGAホルモン脱毛症

はじめに

脱毛症には数多くの種類があります。原因も症状も様々です。原因や症状が違えば、当然治療方法は違いますし、回復に至るまでの経緯も異なります。そのため、脱毛症かなと思ったら、まずは専門医による診断を受けることが大切です。そこで、この記事では、主な脱毛症の種類について解説をしていきます。

脱毛症の種類

 一般に、毛が抜ける症状を指して脱毛症と言います。しかし、一口に脱毛症といっても、毛が抜ける原因は様々です。薬物治療の副作用として毛髪が抜けることもありますし、ストレスによって毛髪が抜けることもあります。男性型脱毛症(AGA)と呼ばれる疾患は、頭髪が抜けているわけではないものの、十分に毛髪が成長することができないため、髪の毛が細くなってしまう(軟化してしまう)病気です。

 公益社団法人日本皮膚科学会では、脱毛症について以下の表のようにまとめています。

 出所:公益社団法人日本皮膚科学会(https://www.dermatol.or.jp/)

以下では、一般に脱毛症と言われている円形脱毛症と男性型脱毛症についてわかりやすく解説していきましょう。

円形脱毛症

脱毛症の代表的な症状は毛が抜けるということです。その代表的な疾患としては円形脱毛症を挙げることができます。

円形脱毛症は、コインのように頭髪の一部が脱毛するのが一般的な症状です。一箇所だけではなく、複数の箇所に多発することもあります。ときには頭全体の髪が抜け落ちたり、頭髪だけではなく、全身の毛が抜け落ちてしまうこともあります。

円形脱毛症のメカニズムは以下の図の通りです。

円形脱毛症の発生メカニズム

成長期の毛包と呼ばれる毛が生えてくる箇所が、自分の身体のリンパ球の攻撃を受けて壊されてしまうからであると考えられています。円形脱毛症の原因は、リンパ球が毛包を攻撃することによるものですが、なぜリンパ球が自分の毛包を攻撃してしまうかについては詳しく明らかとできていません。

 円形脱毛症は、一般的に精神的ストレスによるものと言われていますが、実際には、ストレスとは関係なく発生することもある疾患です。リンパ球がなぜ毛包を攻撃し炎症が起きるのかが問題となりますが、現在の医学では、ストレスは誘引の1つではあるものの、根本的な原因ではないとする立場が一般的です。

男性型脱毛症(AGA)

男性型脱毛症(AGA)は、ある時から太く長い毛が再生されなくなり、多くの毛が細く短い毛(軟毛)に置き換わってしまう疾患です。AGAの場合、髪の毛が抜けているわけではないものの、目に見えて頭髪の量が少なくなっていることがわかるので、脱毛症に分類されています。しかしAGAの場合、厳密には脱毛しているというよりも髪がうまく成長しないという状態であることに注意が必要です。そのため、AGAの治療においては、髪が生えてくるようにするというよりも、髪がうまく成長するようにすることが重要となります。

 男性型脱毛症になると、思春期以降の男性で早いと20代前半から頭髪が薄くなっていきます。症状としては、頭頂から前頭部分の毛が軟毛となることが多いです。年齢とともに症状は進行していきます。

現在の日本の成人男性の約3分の1が男性型脱毛症になると言われています。その原因は、思春期に身体の中に増えるアンドロゲン(男性ホルモン)の作用になるものです。アンドロゲンが作用することによって、頭の毛は薄くなって(軟毛化)しまい、髭・胸毛などは濃くなるという症状があらわれるようになります。同じ毛であるにも関わらず、逆の現象が起きることから、毛乳頭細胞が送り出すシグナルに何らかの問題が生じるためと言われていますが、より詳しいメカニズムについては依然として解明されていません。

 ただし、AGAの場合、若くても毛髪が薄くなることはあるので、遺伝的な素質も大きく影響していると考えられています。

おわりに

 一口に脱毛症と言ってもその原因は様々です。素人目には症状として頭髪が抜け落ちるという点では共通していても、原因は全く異なります。そのため、脱毛症を適切に治療するためには、専門医による診断が必要です。脱毛症に悩んでいるなら、一人で悩み続けるのではなく、できるだけ早く専門医に相談して治療を開始することが大切です。

 

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